ボンベイ室内管弦楽団
Bombay Chamber Orchestra (BCO)の情報

BCO活動50周年。 ジニー先生が「WAOF in 静岡」出席のために来日(2012年8月)
指揮者「山路譲さん」フルーティスト「坂橋さん」がBCOと共演

2008年11月23日のBCOの演奏会で日本人演奏家が共演しました。

ピアニスト「森麻衣子さん」がBCOと共演

イギリス在住のピアニスト「森麻衣子さん」は既に2回BCOと共演されています。
ボンベイ室内オーケストラのコンサートプログラム(Programs of Some BCO Concerts)

BCOの演奏会を紹介しています。パンフレット、演奏曲目、出演者、感想などなど。

ボンベイ室内オーケストラの写真 (Memorial photos of Bombay Chamber Orchestra.)

 
About Bombay Chamber Orchestra

The introduction of the orchestra from BCO Homepage.

Since its formation in 1962, the Bombay Chamber Orchestra (BCO) has regaled Mumbai audiences with regular performances of a variety of works from the vast classical repertoire. The orchestra is listed in several international directories of orchestra. It performs 5 - 6 concerts a year in Mumbai, often in collaboration with international guest conductors and soloists and has also performed in Sri Lanka and several other cities in India. Some of the eminent musicians and musical companies who have performed with the orchestra include; pianists Walter Gieseking, Kendal Taylor, Piers Lane, Galina Vracheva and Irina Chlourindina; Violinists Lord Yehudi Menuhin Nigel Kennedy, Christina Edinger, Bijan Khadem Missagh and Leon Spierer; the Verdehr Trio, the Sadlers Wells Ballet Company and the Viennese Light Operatic Company. Visiting musicians are only too happy to work with the BCO and the society regularly receives requests from over seas musicians and conductors to come to India and perform with the orchestra. The BCO has the distinction of being the only symphony orchestra in India that performs regularly with a concert standard of performance.

Besides providing Mumbai's music−lovers the opportunity to enjoy music produced by their city Orchestra, the BCO Society serves the dual purpose of filling in, to some extent, the great void created by the lack of a school or academy of musician the city of Mumbai. It offers free coaching to young Students interested in studying orchestra instruments. It organizes workshops by visiting international musicians so that the students are taught the correct basic techniques of playing the instruments. Instruments are also loaned to students as these are often too expensive for students or their parents to invest in.

The Bombay Chamber Orchestra Society was founded in 1962 as an educational trust, primarily to Offer free coaching to the young musical talent of the city in the techniques of orchestral playing and its aim is, not only to offer free music education, but also to create an environment and incentive to encourage young talent to continue to work at the instruments of their choice. Several young students who made their performing debuts with the orchestra have established themselves in successful careers as professional musicians throughout the world. The BCO enjoys the support of various cultural organizations, including the British Council, the Max Mueller Bhavan and the Alliance Françoise. These organizations have loaned or donated instruments, provided practice facilities and sponsored visiting musicians and teachers. The orchestra receives no financial support from the Government and the opportunities that young talent in other countries enjoy are totally lacking. That so much has been achieved, in spite of the lack of a school of music in the city, has drawn great admiration from the visiting artistes who have performed with the orchestra.

Support your city orchestra; it is the only orchestra in India
For further details contact: Ms Jini Dinshaw
Venkatesh Chambers, Prescott Road, Opp. Cathedral School. Fort, Mumbai 400-001
Tel/Fax:+91-22-2207-3274

 


ボンベイ室内管弦楽団に参加

「インドのムンバイ勤務」

勤務していた会社がインドに進出することとなりインド駐在員事務所をムンバイに設立することとなりました。以前にスリランカのコロンボに勤務した経験があったこと ともあって私がその任務にあたることとなりました。最初はムンバイのホテル住まいでしたが暫くしてムンバイ市内にアパートを借りてインド ので生活を送ることとなったのです。スリランカ勤務の経験から南アジアの生活自体にはそれほど違和感を持つものではありませんでした。それより現地での貴重な余暇時間どのように有意義に過ごすかを考えました。海外駐在員 (単身赴任)の余暇の過ごし方といえば「ゴルフ」ですが、もともとそれ程好きではないし、海外で日本人仲間とゴルフすることについては以前から気が進 みませんでした。それよりインドの人達と触れ合うことができる活動を考えました。勿論休暇にはインド国内を旅行して多くのインド文化に触れましたが、普段の土日などに有意義な活動をしたかったのです。

という訳でスリランカ時代と同じように、 赴任地現地ムンバイで「オーケストラ」を探してそこの演奏家に弟子入りすること、そしてチャンスがあったらオーケストラ活動にも参加すること に狙いを定めました。指揮者の「ズビン・メータ」がインド出身ということは知っていました 。そしてイギリス植民地時代の名残りで比較的進んだ西洋音楽活動があるのではないかと予想しました。何しろインドの経済の中心地のムンバイは大都市で人口は1000万人を軽く超えるのですから。本格的にムンバイに引越しをする前 に出張で滞在していたホテルの近くの「TATA劇場ホール」で「ボンベイ室内管弦楽団」のコンサートがあるという情報を入手して早速コンサートを聞きに行き、そのプロフラムに記載されていた情報からオーケストラとの接触を始めました。

日本から引越しの際に は一旦スリランカから戻ったチェロを日本からインドに持ち込みました。そしてレッスンの先生を探すために管弦楽団のチェロ奏者を紹介してもらおうと考えてオーケストラ事務局にメールを出しました。そのメールに対してオーケストラ代表の「ジニー・ディンシャウ先生 」(Ms.Jini Dinshaw)から返事が来ました。「残念ながらチェロを教えるようなレベルの奏者はいないけれどバイオリン奏者の自分が見て上げることができるがどうですか 。」というお返事でした。というわけでバイオリン専門のジニー先生からレッスンを受けることとなりました。更にジニー先生の許しを得てボンベイ室内オーケストラの練習・演奏会にも参加させていただいたという訳です。

ジニー先生は専門のバイオリンをイギリスに留学して学 びました。コモンウェルスに属するインドはイギリスとの太いパイプがあります。スリランカのチェリスト「デュッシー先生」もイギリスでチェロを学びました。指揮をしたり楽譜・楽器を揃えたりするジニー先生はオーケストラ(BCO)ではビオラを弾いています。ジニー先生のお宅はムンバイのビジネス街のビル 内にあります。レッスン室はそのビルの屋上のペントハウスです。ペントハウスには弦楽器から管楽器・打楽器など数多くの楽器が保管されています。屋上に上る階段の途中にはコントラバスが 難題か横たわっています。


ビルの屋上にあるジニー先生のレッスンルーム。


レッスン室屋上からの眺め(ムンバイの美しい塔が見えます)

ジニー先生はイギリスから帰国されてから40年以上に亘ってボンベイ室内管弦楽団の世話をしてい ます。先生の仕事の仕事はというと、
○自分の資金と寄付を集めて高価な楽器(チェロ、コントラバス、管楽器、打楽器等)を揃えて楽員に貸し出すこと。
○弦楽器については自ら教え、管楽器については外国から演奏者に来てもらいレッスンの機会を作って楽員の技術向上を図ること。
○演奏会のプログラム、出演者・独奏者を考えて演奏曲の楽譜を揃えること。
○海外の演奏家・指揮者にコンタクトしてスケジュール調整してムンバイに来てもらうこと。
○航空会社・領事館・大使館等と掛け合って海外の演奏家用に飛行機のチケットを獲得すること。
○演奏会の練習スケジュールを考え「練習の下振り」をすること。

ムンバイには「パルシー」と呼ばれるペルシャから渡ってきた 人々の子孫が住んでいます。パルシーは世界各地に住んでいますがムンバイには最大の「パルシー社会」 があるのです。ムンバイを根拠地とするインド最大の「TATA財閥」もパルシー系財閥のひとつなのです。そしてジニー先生もパルシー社会に属していますし、オーケストラ団員 の中にもかなりの数の「パルシー」の方がいます。従って「TATA関連会社」からの支援が得られやすいという背景はあります。とは言っても高価な楽器を揃えたり、外国からの演奏家を招聘するためのお金を工面するのは大変な苦労です。ジニー先生は時代物のモスグリーンの「オースティン」を自ら運転して 、忙しくムンバイの街を駆け回ることになります。


(ジニー先生とビルモーリア夫妻、指揮者のヘルツェルさん)

ムンバイ室内オーケストラ(BCO)の本拠地はTATAシアターのリハーサル室です。TATAシアター(NCPA)はムンバイ市中心部 のナリマンポイントにあります。ムンバイ市の代表的な観光スポットの「マリン・ドライブ」(海岸に沿って弧を描く綺麗な道です)の南端がNCPA。その中には、コンサートホール、小ホール、オペラホールの3つのホールがあります。そこがBCO演奏会の演奏会会場ともなります。TATAシアターにはゲスト演奏者用の滞在用ホテルも完備しています。名前のとおり「TATA財閥」からの多額の寄付により出来上がっています。

ボンベイ室内オーケストラ(BCO)は年に5〜6回の演奏会を開催しています。定期的に演奏会を開催しているオーケストラはインドで唯一のはずです(私が帰国した後、2006年春にムンバイのTATA劇場が専属のオーケストラを結成するというプランがありました。またニューデリーにオーケストラを作るという話もありました)

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