チェンナイ・カンチープラム
タミール・ナドゥ旅行記1日目 (12月21日)
今日の日程は、カンチープラム(Kanchipuram)とマーマラプラム(Mamallapuram)。しかし、途中で日程を変更してカンチープラムの後はチェンナイに戻って市内観光することにしました。
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エーカンバレシュワラ寺院(Ekambareswarar Temple) カイラーサナータ寺院(KAILASANATHAR TEMPLE) ヴァラダラージュ寺院(VARADARAJA TEMPLE)
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シヴァ神殿内の本堂を取り囲む形で回廊があります。その回廊には彫刻を施した無数の石柱があります。神殿の本堂内には残念ながら入れませんでした。そこはヒンズー教徒しか入れないのだそうです。本堂を取り囲む回廊は非常に暗く、所々にシヴァ神等を祀った小さな神殿があります。そこの一つ「ダンシングシヴァ」(ナートラジャ)を祀った神殿に入ってみようか思いましたが、そこにいた僧が少し怪しいので止めました。案の定追いかけてきて案内料を要求してきました。当然無視しました。周りの石柱だけでもものすごい存在感です。この石柱の回廊はこれを彫り上げた人たちの真摯な宗教観が伝わってくるようなすばらしさでです。
シヴァ神殿の裏には樹齢2000年といわれる「マンゴー」の木があります。いまでも立派に実を付けるのだそうです。 パルバティがマンゴウの木の下でシバリンガムを作ったとの言われによるものです。このマンゴウの木に小さな「揺りかご」を結びつけると子供が授かるという言い伝えがあるそうです。何人かの女性がこのマンゴーの木の周りを回っていま した。シヴァ神殿の横には大きな沐浴用の池が作られています。 カイラーサナータ寺院 の彫刻は後世の彫刻のように技巧が素晴らしかったり、造型が見事といったものではありません。しかし非常に素朴で力強く純粋な信仰心を表していると思います。日本で言うと「飛鳥時代の彫刻」に似ています。法隆寺の釈迦三尊像とか飛鳥大仏とかバランスが悪かったり表情が硬かったりしますが不思議と人を引き込む魅力をもっているのです。カイラーサナータ寺院全体がそうした雰囲気を持っているのです。
このあと「カンチ−プラム」特産の絹織物工場を少し見学させてもらいました。
カンチープラムは宗教都市なので多くの巡礼者が集まります。その巡礼者のために様々なマーケットが発達するのですが、ここでは絹織物が発達しました。インド
のファッションといえばサリーにパンジャビ。女性にとっては安くて
、しかも手の込んだ見栄えのする生地があればそれに越した事がありません。外国人を乗せた観光バスが止まっていたりします。私は目の保養をしただけでした。スリランカルピーとインドルピーの違いを考えるとそれほど安いとは思えませんでした。
観光客に織物工場を見せるのは暗黙の約束になっているようです。
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「チェンナイ国立博物館」はすばらしかったです。それというのもヒンズー文化(タミール文化)の絶頂期のブロンズ象が沢山展示されているのです。材質のすばらしさ(金属の調合の妙だそうです)と、造形のすばらしさが相俟って凄いレベルに達しているのです。日本の仏像だと木造であったり乾漆像であったり材質のやわらかさが造形とマッチしていますが、シヴァ神の逞しさ、 あるいはタミール人の肌の色にマッチする人物像を作るには「ブロンズ」と言う材質が適していたのかもしれません。ここだけでも価値があったと思いました。
チェンナイ国立博物館のホームページ
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